介護教員北村圭吾の介護ブログ

介護の現場から介護教員へ転身。介護について介護職と介護職以外の方みんなで考えるブログ

介護の専門職としての言葉遣い ~「残存機能」~

言葉遣いシリーズ

今回のもまだまだ使われている言葉


「残存機能」

です

「残存機能を活かして」
「残存機能の活用」
と使われています

この表現には違和感を覚えます

その方に「残って」「在る」能力

元々多く存在したものが減少し
少なくなった残りのもの
という表現になります

もちろん間違いではないです
ですが目上の方に対して遣う表現としては不適切だと思いませんか?

以前お話しました「徘徊」と同じようにインターネット検索に入力してみて下さい

こちらも
「別の言い方」
「言い換え」
と出ます

ただこの言葉はまだひとつの言葉としては定着していません

「現有機能」
保有機能」
「潜在機能」
他にも出てくると思います
どれも間違いではないと思います
どれも良いと思うんです

実はご存知ない方も多いですが
社会福祉法や介護保険法には
「その有する能力」
として表現されています

どうしても熟語として表現しなければならない場合はほとんどないとは思いますが
その場合は自分は「現有機能」としてお伝えしています

「貴方にはこの能力が残っていますね」
「貴方は今この能力を持っていますね」
どちらが気持ち良く受け取れるでしょう

気にしすぎだと思う介護職の方もいらっしゃるかもしれません
ですが気にされる利用者の方、ご家族の方は必ずいらっしゃいます

その方がどう受け取られるかは分からないです

であればより良い表現方法をしませんか?


介護職の皆さんは凄いんです
その人の人生を直接支える仕事をしているんです

「さすが専門職は違う」
と尊敬される介護職で在り続けませんか😊

 

 

2019.10.11