介護教員北村圭吾の介護ブログ

介護の現場から介護教員へ転身。介護について介護職と介護職以外の方みんなで考えるブログ

介護職に「腰痛」はつきもの?

「介護職なら一度は経験する」

そう言われているのを耳にします

自分自身もそう言われてきました

酷いものになると
「腰痛を経験して初めて一人前」
なんてことを聞いたこともありました

結論から申し上げますと

自分は間違っていると思っています


毎日仕事をされていて
「今日は左手を使わずに済んだ」
「右足を使わず仕事した」

そんな方いらっしゃらないですよね

怪我をされていて庇いながらであれば別ですが
基本的には毎日全身を使って仕事をしています

であれば全身痛めてもおかしくないですね

では何故
腰だけ痛めてしまうのでしょうか?

それは
腰だけ痛めてしまう身体の使い方をしているから

ではないでしょうか

また
腰痛を仕事のせいにされがちですが
1日は24時間です

介護職として仕事をされている時間と

そうでない日常の時間と
どちらが多いですか?

8時間勤務であれば16時間は仕事以外

の時間になります

つまり
仕事中だけ身体の遣い方を意識していても

不十分ということです

大切なのは「日常」です

普段から身体の遣い方を

意識出来ているかどうかが
腰痛を引き起こすか否かの分かれ目

になると思います

そもそも二足歩行をしている時点で
腰には負担がかかり易いという説もあります

腰痛の正体や具体的な身体の遣い方については
文字で表現するには限界がありますので
詳細は研修や講習会等でお伝えしていますが

腰痛の起こるメカニズムを理解していると
自分の身体の遣い方や
身体介助の際のお互いの身体の遣い方を

考えることが出来ます

ひとつの例として
「前傾姿勢は腰には負担が大きい」
というのは皆さんご存知だと思います

ご自身の「日常」を意識してみて下さい


今まで多くの介護職の方が腰痛を患ってらっしゃいました

それが理由で現場から離れ
他職種を選んだ方もいらっしゃいました

介護業界から離れた方もいらっしゃいました

その方々は一生懸命働かれ
現場に必要とされている方がほとんどでした

一生懸命働いた結果
現場から離れざるを得ない
大好きな介護の仕事から離れなくてはいけない

そんな矛盾を見てきました

その方や周りにおられる方々も
誰も得をしていないですし
誰も幸せになっていないです


腰痛は防げます

既に腰痛がある方は
それ以上負担をかけない身体の遣い方が

あります

ご自身の身体の遣い方を学ぶことは
そのままご自身のQOLの維持向上に繋がります

目の前の方のQOLの向上を求め続けている

介護職の皆さん

ご自身の幸せももっと
求めていきませんか