介護教員北村圭吾の介護ブログ

介護の現場から介護教員へ転身。介護について介護職と介護職以外の方みんなで考えるブログ

学校と介護現場との違い

現場にいた頃
「学校で習うのと現場は違うから」
と自分自身も伝えていましたが

介護教員として働く今
以前とは違う捉え方も併せて伝えています


介護の現場では
学校で学ぶのは基礎・基本であり
現場ではそれを基に応用する必要がある
といった意味で使われています

教科書に載っている事例などは上手くいった一例であり
実際の現場ではそうではないことが往々にしてある

だから現場で様々な対象者と出会い
上手くいくことも上手くいかないことも経験として学ぶことで
介護職として成長していって欲しい

そういった願いや希望をこめて
先輩や上司の方が実習生や新人職員に対して遣っています

もちろん間違いなんて思いませんし
事実そうであると思います

ではこの言葉は実習生や新人職員に対してだけ遣われるものでしょうか?

現場職員の方々
今の学生達が何を学んでいるのか
初任者研修や実務者研修でどんなことをしているのか
ご存知でしょうか?

教育の場では
その時々の時代や社会に合わせた内容で
最新の研究から得られた知識を学んでいます

つまり
いま現場で使われている知識や技術と
教科書に載っているものでは
時代的な違いがある可能性が高い
ということです

分かりやすく申しますと
特に深くアセスメントすることなく
ツナギ服やミトングローブを使用することが適切な対応だった時代がありました

当時はそれが正しかったのです

ですが時代は流れますし社会は変わります

いわばもう一つの捉え方とは
「今現場で行われていることは、必ずしも今の社会に則したものとは限らない」
ということです


現場で働かれている先輩職員の方々
貴方はこれまで沢山の経験を積んでこられました
強く叱責を受けたこともあるでしょう
この上ない喜びを感じられた方もいらっしゃるでしょう
人に見せたくない涙を流された方も少なくないと思います
チーム全員で喜び合えた経験をされた方もいらっしゃるかもしれません

それらの経験は何物にも替えがたい貴方の人生の糧となっています

実習生や新人職員の方に伝えてあげて下さい
彼らはそれに触れたいのです

そして彼らからも最新の知識と技術を学んで下さい

どちらか一方が学ぶのではなく
互いに学び合うことが重要なのではないでしょうか

人間関係や信頼関係の構築は一方向では出来ません

 

職員同士でも
同じことが言えるかもしれませんね😊

 

 

2020.3.15